マビノギ的な内容の小説を書いてるかもよ。 マビノギ知らない人も楽しめるように書きたいのかもよ。

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stage 2-21 前夜

アルベイ突入15分前、バリダンジョン。
オオガキ、アークズ、エイジの三名はそれぞれが万全の準備を整えて集まっていた。
エイジが言う。
「よし、もうすぐ0時、それと同時に突入する。っていっても、これを祭壇に落とした後のことはどうなるか知らないけど」
それに対しオオガキ。
「どうなろうと問題ないさ、敵がいれば倒して進むし、いないなら倒さず進むよ」
続けてアークズ。
「ああ。それで奴らのボスを叩くか、奴らの『創造中』のグラスギブネンを叩くか。雑魚は後でどうとでもなるから戦わなくてもいいな」
オオガキがその方針に頷くと、エイジは意外そうな顔をした。
「二人とも現場主義みたいだから細かい策は無駄かな。にしても意外だ、君らなら出会う敵全員倒して行くって言うと思ってたんだけど」
流石に脳までは筋肉で出来ていないらしい。
「まあ俺はジャイアントだし、人間より好戦欲が強いからな…強い敵を見て尚スルー出来るかはわからん」
なんて言いつつも、今の冷静さならば問題ないだろう。
エイジには報告する必要もないので言っていないが、先程の酒場での殺しが二人に命の脆さを再認識させていた。
「にしても、スバル達は間に合わなかったか。参ったね。まあ二人で頑張って。俺は途中でぬけるからさ」
エイジの言葉に、オオガキは頷いて、
「俺一人でも問題ないさ」
自信満々に言いきった。
それを聞いたエイジとアークズは何も言わず、口の角を少しだけ上げた。



偶然にも訪れたローランの死がオオガキ達にもたらしたのは、敵が減ったという幸運だけではなかった。
「キホール様、赤髪のローランが死亡したようです」
暗闇の中、タスクの声が響く。
「わかっている。奴は協調性のなさ故なにも期待していなかった。別にどうなろうと構わん」
「…確かに、奴が死んだというのは大した意味は持たないですが…、『我々の同胞』が死んだ、と言い換えればまた別の話。敵襲の可能性が出てくるのでは」
「……だからどうだと。降りかかる火の粉ならばはらえ。その為に貴様らがいる」
「了解しました。私の判断で幾人か動かしますが、構いませんね」
タスクの確認に対する、キホールの解答はない。つまりは、勝手にしろということだ。
(ああ、勝手にさせてもらうさ…。あんたの下でいつまでも動くと思わないことだ…)

キホールの側を離れ外に出たタスクは、こめかみに人差し指と中指を立てて当てる。
この動作は、指定した仲間とテレパシーで連絡を取る為のものだ。
基礎魔術の類ではなく、普通の人間には使えないし、タスク自身の能力でもないので、使える場所は『あの世』に限定かれている。
『あの世』にかぎっては、術者であるタスクの仲間が死、気絶、もしくは術者が能力圏外に出ない限り、指定した人物達、つまりはタスクとその仲間達は使用できる。
「エリーゼ、聞こえるか」
連絡先に指定したのは、金髪の少女、エリーゼだ。
「はぁい、何か用かしら?」
「敵襲の可能性がある。確か今日の零時から現世との通路も開くはずだ。門の辺りを警戒しておいてくれ」
「あらぁ、珍しいわね。敵はまだしも、あなたがそんなに警戒するなんて」
「ローランがやられた。その時の状況はわからんが、一応な」
「…あら…へえ…」
エリーゼは一瞬だけ同様の色を見せたが、すぐにいつもの調子に戻る。
「あの酔っ払い、飲み過ぎで死んだんじゃないの」
タスクもそれは思っていたのか、フッ、と笑った。
「現場を見てきたが、違うようだな。殺ったのは銀髪の青年らしい。門の開く直前のこのタイミングといい、おそらく」
「確かに怪しいわねぇ。オッケー、警戒しておくね。殺して構わないのよね?」
「ああ、構わない。運良く生き残った奴がいれば情報を聞き出そう」
「はいはーい、ところでタスク、あんたキャラかわってない?」
「…気のせいだろう。そんなことよりさっさと準備を」
「まぁ、いいけど」、というエリーゼの声を最後に、通信は途切れた。
「さて…」
門が開くまではあと十数分。
エリーゼならば問題なく迎撃の用意をしてのけるだろう。
その状況でタスクに協力できる事はない。
「茶でもいれるか…」



「今日の仕事はここらにしておくか」
ダンバートン、ヒーラーの家にマヌスの独り言が響く。
今日は患者もおらず時間に余裕はあったが、ヒーラーという仕事の性質上、緊急時に備えての資材の確認や、冒険向けの薬の調合、何より急患に備える為、マヌスは業務終了の時間を夜の11時ごろにしている。
「ウェリアムは…寝てるか」
(にしても、彼女はいつになったら出て行くのだろう、もう一月は経ったのだが。
オオガキからの連絡もないし、まあ出ていかないならそれはそれで、雑務担当だけじゃなく治療の仕事も出来るようになってきて有難いし構わんのだが…)

「…まぁ、いっか…」
マヌスは明日も仕事なのを考慮して、考えを打ち切り眠りにつくのであった。



スバルとマリーは、船の上にいた。
船はイリア大陸とウルラ大陸とを結ぶ航路を辿り、今はウルラ大陸へと向かっている。
二人はこの一月、イリアの広大な大陸の各地に点在する遺跡を巡り、散らされた魔術書のページを集め習得する旅をしていた。

何故ページがバラバラの場所に散っているのかというと、『その程度も集められない奴に扱える力ではない』という過去の魔法使いの教えの元、今も力試し的にページを集めさせる伝統が続いているのである。

「あ″ーつ″がれたー。誰だよこんな面倒な伝統つくった奴爆発しろ」
スバルが甲板の椅子に背を預けまくり後ろに倒れそうになりながら言う。
「まあまあ、力試しにもなってよかったんじゃない?」
マリーは隣の椅子に座りながら、スバルを覗き込んで言う。
「いやいや、最初から魔術書渡してくれればスグ覚えられて、その後に応用の訓練がいくらでも出来たっしょー」
「…でもそれじゃその技に頼りきりになって、いざという時に対処できないかもしれないじゃない?」
「いざという時…ねえ。マリーの援護射撃で敵を足止め、魔法のチャージ時間を稼げばほぼ一撃必殺だからなぁ。マナにさえ気をつければそんな時は来ないんじゃないかな」
「私がいない時に困るでしょ、それ」
スバルもそんなことは分かっているし、その時の用意はあるが、これまでの疲労と戦闘によって溜まっていく無意識のストレスで、なんとなく反論してしまっていた。
マリーもそれをわかっていたようで、休息を進言してきた。
「スバル、貴方疲れてるのよ。ウルラまで時間はあるし、寝てた方がいいんじゃない?」
一月も共に過ごせば、お互いのことはある程度わかる。
マリーの射撃も集中力を要するが、魔術師は常にマナを練りながら戦闘を行う。
使う集中力は弓使いと比べるべくもなく、疲れがたまるのも当然だ。
それを差し置いてもスバルは、マリーのことを強い子だと評価していた。
だから年下といえど対等に接することにして、戦いの粗を見つけた時は忠告ではなく進言をしたし、彼女の言葉も、同等の力を持つ相方のものとして聞いていた。
年齢や戦歴の差による上下関係は、二人の間に存在しない。
「そうだな…一旦寝るか。向こうについたらどうなってるかわからない、もしかしたら着いてすぐに出発、戦闘ってこともあり得るからな。マリーも休んどいた方がいいよ」
マリーはこくりと頷き立ち上がり、んーっ、と身体を伸ばした。
「じゃ、おやすみ、また明日」
マリーの挨拶にスバルもおやすみ、と応え、先に船内に入っていくマリーを見送った。

「明日…か…」
エイジは、一月でやると言った。
そう言ったからにはもう任務はやり終えて、出発の準備も出来ているだろう。
もしかしたら既に出発しているかもしれない。
もしそうだとして、スバル達にはエイジ側の状況を知る術がなくなる。
そこに行く為の道具、方法などは置き伝えてくれているだろうが、リアルタイムの戦況はわからない。
最悪、死んだ前提で動くべきだ。

そう考えるべきなのは分かっているが、スバルはその考えを頭から振り払った。
「ま、現場についてから判断するさ…不吉なこと考えてても仕方ない」
こぼれた独り言は、自分に言い聞かせているかのようだった。

時刻は23時45分。
オオガキ達の突入まで、あと15分…。
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コメント
No title
キャラクターが増えてきたねー
このひとつ話の間に、いろんな場面 いろんな人を喋らすって色々考えそうだなー と思う

これからキホール側のキャラとどう激突するのか...
2013/05/08(水) 22:07 | URL | える #RgJkdVwI[ 編集]
私の出番が…ない…だと…
マヌスにとられた(´・ω・`)

あれだよな、訓練されて強くなった私が颯爽とバリに参上するんだよな!?
wktk!!
2013/05/11(土) 01:46 | URL | うぇり #-[ 編集]
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Author:アークズ
マビノギ的な小説はじめました。
でもマビノギじゃないかもしれません。
永遠の厨二病。黒歴史量産中。

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