マビノギ的な内容の小説を書いてるかもよ。 マビノギ知らない人も楽しめるように書きたいのかもよ。

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stage2-17 Lesson1だぜ

「もっかい今のやるよ、今度は躱せると思う」
レマサがオオガキに言う。再び数メートル離れ、先ほどと同じように一歩を踏み出す。
やはり先と変わらず、その一歩は数メートルの距離を詰めてくる異質なもので、
「今度は見えるぜ…」
しかしオオガキも今回はそれを見極め、出された拳をよける事に成功した。
「うんうん、ちゃんと避けれたね。で、回避成功した感想はどうよ、がっきー」
「成功もなにも……全く同じ動きでくるなら避けれないワケないだろ?想定内なんだから」
「そう、その『想定』ってのが重要なんだよ。闘いに勝つには相手の動きを想定して回避する。まずこれが最重要だ。もう一階やるよ?」
再びレマサがオオガキから距離をとり構え、一歩踏み出す。
オオガキはさっきと同じ要領で躱そうと体を傾かせて、
(さっきより遠い…?)
気付いた。レマサが、拳の届かない位置に着地し、そして勢いをつけてオオガキの目の前に降り立つ。
しかしオオガキは既に、『想定した動き』に対する回避行動をとってしまった故に動けず、
トン、と胸を叩かれてしまった。
「同じ発生でも異なる動きに派生することもある、まぁ今回はちょっと意地悪だったかな?」
「ぐぬぬ…予想できない動きだ…」
「これから出来るようになるよ、あらゆるパターンを叩き込むからね。さ、厳しい修行をはじめようか」
にっこり笑って言うレマサにオオガキは冷や汗をかいたが、それを悟られないように叫ぶ。
「やぁってやるぜ…!」



「もうお前が来て一週間が経つか…どれ、そろそろ稽古をつけてくれよう」
「えっ!今までのは!?やっぱただのパシリだったの!?」
ダンバートン、ヒーラーの家に二人の声が響く。
「これまでのは修行であって稽古ではないだろう。まあ基礎体力はついたんじゃないか?」
「なんか適当な言い方だけど大丈夫なのこのひと…」
ウェリアムと、ヒーラーのマヌスの声である。
この日は患者もおらず余裕があるからなのか、マヌスが稽古をつけると言い出した。
二人は中庭に移動すると、
「で、稽古ってなにするの?組み手?」
「…今のお前と組手なんてしてもボコボコだろう…。そうだな、俺に攻撃を当ててみろ。一発でも当たればこれからの雑用はなしにしてやるぞ」
「まじでっ!」
ウェリアムが乗り気になったのを見て、マヌスは口の端を吊り上げ言う。
「ま、そう簡単にはいかんがな。いつでも来い」
言うと同時、ウェリアムが突進して来るのを見ながら、マヌスはポケットから櫛わ取り出し、
「とりゃああっ」
と言いながら、一秒前にマヌスのいたところに突っ込んで行くウェリアムの背後に回り、髪を一房手で流す。
そして、ヒーラーは言った。
「髪が若干痛んでいるぞ、トリートメントはしているか?」
「んなっ…」
「ん、どうした、攻撃を続けてくれて構わないぞ、そんな攻撃て治療中でも避けれる」
「く…絶対当ててやるんだからね!」
ウェリアムはマヌスの方に向き直り、がむしゃらに拳を振る。
そんなものが当たるはずもなく、マヌスは避けるどころか、ポケットからハンドクリームを取り出し、ウェリアムの突き出される拳に塗っている。
「んー余裕余裕、それじゃあ何年たっても当たらんぞー」

そんなこんなで茶化されながら日が暮れたが、結局攻撃が当たることはないのであった。



「よっし、これで三ページ目か」
「このペースならサンダー習得は間に合いそうね」
ダンジョンのボス部屋、スバルとマリーの声がする。
二人は新たな魔法習得のため、エリン各地にある魔道書のページを集め歩いていた。
「いや、このあとの二ページが鬼門って聞くからなあ、まあ油断しないでいこう」
二人はダンジョンから出ると、次の目的地について話し合った。
「次は…ラビダンジョンか。今日はこの辺にして飯でも食べにいこうか」
「この辺、隠れた名店とかあるかしら」
「そうだなぁ……カブ港に美味い酒場があるけど、移動を考えたらダンバートンの食堂でいいんじゃないかなぁ、だるいし」
「うー…グリニスさんの料理も美味しいからいっか…」
「っていうか何美味い料理屋探してんだ、観光か」
自分も名店を提案したくせに、スバルがマリーにツッコミを入れる。
「どうせなら楽しんだ方が得なのよ!」
一番深刻な事態のマリーに言われると、スバルも反論する気にはならず、ポジティブでいいね…と返す。
その後も他愛ない会話をしながら歩くこと数十分でダンバートンに着き、食堂で夕食を済ませたあと、ポーション類の補給にマヌス宅であるヒーラーの家へ向かう。

「おじゃましますよー」
スバルが言いながら扉を開くが、返って来る声はない。
「あれ?いつもならその辺に座ってるんだけどな」
いつもマヌスのいる場所に彼はおらず、二人は家の中をキョロキョロと見回して、中庭の見える窓の向こうにその姿を発見した。
「…あれ何?」
マリーが、スバルに聞いてみる。
中庭では、ウェリアムとマヌスが、組み手…だろうか?
ウェリアムがマヌスに殴りかかり、マヌスはそれをかわしつつウェリアムの髪や手を手入れするというわけのわからない事が起こっていた。
「ポーション代だけ置いていこうか」
「そ、そうね、邪魔しちゃ悪いしね」
二人はポーションを貰い代金を机に置いて、若干引き気味にヒーラー宅を出た。



いつも通りの距離、レマサが踏み込む。
オオガキはそれに動じず、相手の動きを見極める。
レマサはオオガキの目の前まで踏み込み、右の拳をオオガキの顔めがけて突き出す。
オオガキは首を傾かせてそれを躱し、膝を曲げて跳躍の姿勢をとる。
レマサは続いて足払いをするつもりだったが、その動きを見て手刀に切り替え、右手をオオガキの首に落とす。
が、オオガキの跳躍には間に合わずに距離を取られた。
数メートルあいた距離を、レマサは一歩の助走で跳躍した。
その高さは実にオオガキの身長近くまで飛び、両足を揃えてオオガキの顔面を蹴りに行く。
しかし、動きも大きく、速さもオオガキに見きれぬ速度ではない。
「スローな蹴りだ…その程度ッ!」
オオガキが言って、レマサの両足を挟み込む様に掴んだ。
「あーあ、避ければよかったのに調子に乗っちゃったね」
両脚を掴まれ、レマサは空中で動けなくなった、かのように見えた。
だが、
「ッ……!」
レマサが掴まれていた両脚を強引に開き、オオガキの両手が弾かれる、更に腹筋の力で無理やり体を起こし、そのままの勢いでオオガキの顔面に、両手をクロスしたチョップを叩き込んだ。
「いっ……てえええええ!!!」

「まあ、今のは予測できないよね。とりあえず基礎は合格、慢心をなくせばなおよしってとこかな」
「おお…でも相手が武器使って来る場合の対処とかはどうなんだ?素手の肉弾戦しか稽古きてないけど」
「今回叩き込んだのは、人間の関節で行える攻撃パターンだよ。あとら相手のリーチや刀身に合わせて臨機応変に対応するしかない。こればっかりは実戦で慣れる他ないね」
「実戦…か」
オオガキの顔がニヤつく。
強くなった自分を試したくて仕方ない、という顔だ。
「じゃあ実戦訓練といこうか、始め!」
そうなることを見越して、レマサは闘う相手を呼んでいた。
「ん?何、殴りかかっていいの?」
状況の把握できていないオオガキに、レマサが答える。
「いや、別の相手を呼んであるから、そっちと頼むよ。予定ではこのアリーナの何処かにいるはず」
「へえ…いつの間に入ってきたんだか。ちょっくら探してみるか」
と、オオガキが動こうとしたところ、アリーナの入口側から走って来る人影があった。
「うおー悪いれまちょ!遅れた!!」
どどど、と地を響かせながら走って来る。
「あれ?隠れてるんじゃ?」
オオガキが聞くと、レマサは、
「ああ、そっちの方法でいくのね」
ぽそりと何か言う。
「ん?なんだって?」
オオガキには聞き取れなかったらしく聞き返すが、レマサは何でもないよ、と言い、
「彼が君の相手だ、まあ頑張って」
遠くにあった人影も、ようやく二人の前に現れて、
「でかっ」
挨拶もなしにオオガキが放った言葉は、その相手に対する第一印象に他ならない。
身長はゆうに2mであろう巨体、隆々とした筋肉がその巨体を更に大きく見せて いる。
オオガキが顔を上げていくと、その男と目が合い、
「あれ?」
何処かで見た顔。
「ん?」
相手の方は心当たりがないらしく、オオガキの反応に対して疑問の声をあげる。
「いや、気のせいかな…どっかで会ったことないか?」
「悪いが覚えてないな…」
「いや、それなら別にいいんだ、ただの記憶違いかもしれないし。俺はオオガキだ、よろしく」
言って、オオガキが手を差し出す。
「おう、アークズだ。見ての通り種族はジャイアントだが、まあ基本ヒューマンと変わらないんで気にしないでくれ。よろしく」
アークズと名乗ったジャイアントも手を出し、オオガキの手を握り、そして、
「うおおおおおりゃあああああ」
思い切り、上空へ投げ飛ばした。
「うおあああああああ!?」
オオガキが、突然の浮遊間に悲鳴をあげながら勢いの頂点までのぼり、
「うわわわわあああああああ」
今度は悲鳴をあげながら落下してきた。
それを、下にいるアークズが受け止め地面に降ろす。
「油断大敵、はじめ!って言ったからね」
横で眺めていたレマサが、心なしかにやけながら言う。
「うむ、俺じゃなければもっと悲惨なダメージだったぞ。握手を求められたら手首が折られると思ったほうがいい」
く…。と、オオガキはいまいち納得がいかずに唸る。
「あーくそ。やられたぜ。しかし暑いな、ちょっとローブ脱がせてくれよ…っとぉ!」
オオガキが言いながらローブのボタンを外し、右手に持った次の瞬間、アークズの視界が紅く染った。
血ではない、オオガキのローブで視界が奪われたのだ。
「ぬお!?」
今度は、アークズの方が不意をつかれて素っ頓狂な声をあげる。
ローブを顔からとった時、オオガキは既に後ろに回り込み剣を構え、その状態で静止していた。
「ふっ、あんたの方こそ油断大敵だな」
オオガキが得意げな顔で笑い、それに続いてアークズも笑った。
「確かに油断した。いや、なかなかやるじゃないの、してやられたわ、はっはっは」
そんな二人の横で、レマサは感心していた。
「がっきー何それ、そんな凄い動き出来たの?一秒たらずであそこから剣とってきて、しかも背後とったよね」
オオガキは、ローブに手を掛けてから一瞬のうちに、そのローブをアークズの顔面に被せ、10m近く離れてたところにある剣を取り、その後アークズの背後に回り込んだのである。
「ま、まぁな。どうよ、これ」
オオガキが、息をきらせながら言う。
足元も若干ふらついている。
「ああ…ハイリスクハイリターン系の能力なのかあ。でも鍛えればまだまだ伸びそうだね」
オオガキが言わずともレマサはある程度理解し、これからの特訓方法を考える。
「ま、その技はとりあえず置いとこうぜ。今は喧嘩だケンカ!ケンカをおっぱじめようぜ!」
アークズが言うと、別にケンカじゃねー、とオオガキに訂正されつつ、彼の呼吸が整うのを待ってから、再び肉と肉のぶつかり合いがはじまった。



………。
森の中、夕陽を浴びながら彼は目覚めた。
いつの間に眠ったのか、何故こんなところにいるのか…。
寝起き故か記憶が曖昧だ。
身体を起こしてから気付いたが、眠っていたのは、葉でつくられたベッドの上らしい。
手を伸ばせば届く距離には、自分の愛刀も置かれている。

しばらくぼうっとしていると、遠くから何かの足音が聞こえてきて、思わず息を潜める。
夕日に照らされ見えた足音の正体は、褐色の熊、大した脅威ではない。
念のため愛刀を手元に寄越し抜刀しておく。
その状態で熊を見据えていると、向こうもこちらに気付いたのか、目が合う。
熊は歩速をかえずにこちらへ近付いてきたが、臨戦体制になる様子はない。
不思議に思い眺めていると、熊は目の前で止まり、地面になにやら、爪で文字を書きはじめた。
「マ…ナ…?」
カタカナで、マナという二文字。
マナといえば無論、魔力のことだ。
何故クマがそんなことを書くのか疑問に思っていると、夕陽が沈み、辺りにマナの力の漂う時間帯になった。
同時、目の前のクマが光を放ち、

ーーーー、人のカタチに、変貌した。




森で目覚めた男の名はケイゴ。
光に包まれ現れたモノの名はタルラーク。
舞台裏の物語が動き出す…。
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プロフィール

アークズ

Author:アークズ
マビノギ的な小説はじめました。
でもマビノギじゃないかもしれません。
永遠の厨二病。黒歴史量産中。

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