マビノギ的な内容の小説を書いてるかもよ。 マビノギ知らない人も楽しめるように書きたいのかもよ。

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stage2-13 光の三戦士、その運命②

ーー翌日、ティルコネイルの広場にて。
「よ、研究は進んだか?」
階段に座り込むタルラークに、後からきたルエリが声を掛ける。
「ええ…。もう少しで繋がります…貴方の夢と」
「おお!?ティルナノイってのが何だかわかったのか!?」
ティルナノイ…ルエリが夢で女神から聞いた単語だ。
「それは既にわかってますよ、というか前にも説明したはずですが……。ああ、食事中に話したから覚えてないんですか」
「おう!食事中の会話はほぼ頭に入ってねーぜ!」
ルエリが自慢気に言うのを、タルラークはツッコミもせずに受け流す。
「重要な話ですから、簡単にもう一度話しておきます」
ルエリが真面目に聞く体制になったのを見て、タルラークは続ける。
「ティルナノイというのは、伝承によると『楽園』。神々が住まう、老いも病気もない、永遠に幸せの続く世界、そう言われています。しかし何処にあるのかは一切わからず、私はティルナノイへの鍵は『ダンジョン』にあると、そう考えました」
「…でもダンジョンってーのは元々人間が造ったものだよな?それなのに楽園とやらと繋がってるのか?」
確かに、ダンジョンは人間が造った、本来はシェルターの意味をもつものだ。
第一次モイトゥラ戦争後は、魔族の巣食う場と化してしまったが…。
「そう、元は人間の創り出したものです。建築に関する資料も存在しますし、間違いないでしょう。ですが、第一次モイトゥラ戦争後は女神の手で守護されつつも、魔族のものとなっています」
「戦時に魔族が攻め込んできた時、仕方なしに女神が犠牲になって、魔族をそこに閉じ込めた、って話だよな。そこまではわかるんだが…」
「第一次モイトゥラ戦争から既に数十年…その間、魔族がなにもしてこなかった筈はない…。これを見て下さい」
タルラークはローブの内から、古い紙を取り出す。
「なんじゃこりゃ…設計図か?」
「その通り、ダンジョンの設計図ですね。これはラビダンジョンのものです。私はこれを見ながら、幾度となく実際の道筋と照らし合わせましたが…一致する道と部屋の配置はありませんでした。つまり、ダンジョンというものは最早、魔族の手によって全く別のものへと作り変えられている」
「へえ…、あいつら意外と頭いいんだなあ」
「私達が見ているのはほとんど低級魔族ですからね。上位の者は人語も話せれば罠を張ったり心理戦も出来ますり貴方より知能は上かもしれません」
「お、おい、バカにしてくるのはマリーだけで十分だぜ…」
「話が逸れましたね。ダンジョンは、入り口である祭壇に供物を捧げることで転移魔法が作動、捧げたものによって別の入口へと飛ぶ仕組みとなっていますよね?」
「ああ、コインを入れた時と、包帯を入れた時で道が違うな」
「この仕組みは、女神が魔族をダンジョンに封じた時に出来たものです。私はこの仕組みにこそ、楽園へ至る道が隠されていると思う…」
んー、と。ルエリは空を見上げて数秒静止して考えた後。
「つまり、手当たり次第にポイポイ入れてけば、いつか楽園に繋がるかもってこと?」
それを聞いたタルラークはふふっ、と笑って、
「ルエリらしい考え方ですね、それもアリだと思いますよ。まぁ今回は運良く手掛かりを入手したので、これを使いますが」
言って、タルラークが例の通行証を見せる。魔族…それもサキュバスからもらったものと言うと疑惑がつきないだろうから、とりあえずそれは伏せておく。
「ほおー、これが鍵ねえ。で、マリーが来たらすぐにでも行くのか?俺は構わないぜ?」
「いえ、今日はマリーは呼んでいません。ルエリ、貴方の見た夢が事実なら、ティルナノイではただならぬ事が起きているはず…そんな危険にマリーを巻き込むわけには」
そこまで言って、タルラークは気付いた。自分の頭上、葉の茂る大木の枝には、いつから居たのかマリーが座っている。
いや、最初からいたのだろう。
木の上のマリーが口を開く。
「ふふふ、ぬけているわねタルラーク!この木の上は絶好の昼寝処なのよ!話は聞かせてもらったわ!」
「へえ、今度俺も寝てみるかな」
突然のマリーの出現にルエリは驚きもせずに言う。
「貴方の体重では枝が折れます」
タルラークも動揺を消して言い、
「そうよ、私の寝床が折られちゃたまんないから絶対登らないでよね!!」
「ちぇー。俺は大人しく原っぱでお昼寝でもしてきますかねえ」
「私も宿屋で少し休むとしますか…それではまた」
タルラークはルエリにアイコンタクトし、ルエリもそれに返す。が、
「ちょぉぉっと待った!そんなことで話がそらせると思ってないでしょうね!」
「…駄目か」
「駄目ですか…」
駄目だった。
「いいから私も連れて行ってよ、足手まといにはならないってわかるでしょ?」
マリーが言う。
たしかに彼女の実力ならば足手まといになることはないだろう。
「マリー…今回ばかりは誰も行ったことのない、未知の領域です。何が起きるかわからない、無事で戻れるかもわかりません」
「そうそう。俺とタルラークはもう家族も心配してくれる人もいないからともかくな、お前が戻らなかったらダンカン村長が心配するだろ?育ての親といえ心配かけるのはよくねー事だぜ」
「う…でも…」
「わかったら今日は帰れよ」
ルエリとタルラークが諭すも、マリーは引く気配がない。
「だって…二人が戻らなかったら……私が心配するじゃない…!」
小さく零れたその言葉に、二人は何も言えなくなる…。
数十秒の沈黙のあと、ルエリがタルラークに視線を送ると、仕方ありませんね、といった表情でローブの青年も頷いた。
「よーし!マリー!荷物まとめろ!矢は大量に持っとけよ!」
「その前に村長にこの事を伝えないといけませんね、そちらから済ませましょう」
いきなりの二人の切り替えにマリーはちょとんとするが、
「おい早くしろよ、やっぱビビったのかよ?」
と、ルエリが歩き出しながら言ったのを聞いて、
「そんなわけないでしょ!あんたより先には死なないわよ!」
調子を取り戻し、二人の後ろに続いた。



ダンカン村長の説得は、思ったよりも簡単に済んだ。
というより、話を聞いた彼は何か悟ったように頷き、薬草や包帯を渡してくれたのだ。
三人は他にも必要なものを揃えて、バリダンジョンの祭壇に立っていた。
「ここから先は、何があるかわかりません。互いにフォローしあいながらも、自分の身を第一に行動してください。勝てないと悟ればすぐに撤退を」
「ああ、わかってる」
「了解よ」
タルラークの忠告に、二人が頷く。
では、と呟き、タルラークは一度目を閉じて呼吸を整えてから、
スッ、と通行証を祭壇へと置いた。

目映い光に目を閉じると、数秒の浮遊感が訪れる。
それが終わり目を開けば、そこはーー。
「普段のバリダンジョンとかわらねーな」
そこは、これまで何度と訪れた、鉱物の豊富に採れる場、バリダンジョンと変わらない。
「…とりあえず進みましょう、油断はせずに」
とりあえず三人は祭壇を降り、下の階層へと向かう階段を降りる。
その後一部屋、二部屋、廊下も歩き数部屋進んだが、
「やっぱりいつもと変わらないわね、あの手掛かり、偽物だったんじゃない?」
タルラークも、その疑問は抱いているが、唯一の手掛かりゆえ、今は進むしかない。
そしてダンジョン攻略は滞りなく進み二時間後、三人は、施錠された大部屋の前に立っている。
「うーし、行くぞ」
これまでの余裕で緊張は薄れたのか、ルエリが余裕の表情で鍵を差し込み、開場する。
ゴゴゴゴゴ、という音を残して、扉が上へと昇り、部屋の内部が確認できるようになる。
通常、ボス部屋と呼ばれるこの大広間を守護するモンスターは、こちらが来るのを感知すると、隠れずに部屋の中央部で立っているものだ。
それは、このダンジョンの頂点に立つ者という自信の表れであり、事実それは慢心でなく、ほとんどの者はかなりの実力を誇る猛者である。

しかし。
「……なにもいないわね」
マリーが部屋の外から見た視覚では、敵は見当たらない。
「よし、入って確認するから援護頼むぜ」
ルエリが言う。他の二人は基本的に遠距離攻撃を使うため、先陣をきるのは基本的にルエリだ。
いつもの流れと理解した二人も、各々の構えをとり援護体制に入る。
二人の背中を見る中、部屋の中央部に到達したルエリは、あたりを見回し、
「やっぱ何もいねーなあ、入っても大丈夫そうだぜ」
二人も続いて入り、何事もないままその先の部屋を解錠する。
「なんだか拍子抜けですが…これが…」
そして、三人は見つけた。
ティルナノイ…楽園への扉を。
「……なんだか…禍々しいわね…」
その扉はとても幸福に繋がるものとは思えない、まるで地獄の門のような形をしていて、三人は数秒息を飲んだ。
「……ところでこれ、どうやって開けんだ?扉っつーより石碑みたいだが」
言って、ルエリが扉に触れる、と。

シュン、と、ルエリの身体が消えた。
「……なに!?」
タルラークがいつもの丁寧口調も忘れて驚愕する。
一瞬続くか迷った後、万全をきすなら今突撃するのは間違いだという結論に辿り着く。が、それでも、
「マリー!私たちも続きます、援護は頼みました!」
「ええ!!」
マリーも無論ルエリを追う気だったのだろう、二人も揃って扉に触れ、異空間へと飛ばされる。



その先にあるのは果たして楽園なのか

それとも…。



「人間か…久しぶりの来客だな、…少しは、楽しませてくれよ」

~~~~~~~~~~
メリークリスマス!
今年の更新はこれで終わりだ!
半端なとこだな!
来年もよろしく!
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プロフィール

アークズ

Author:アークズ
マビノギ的な小説はじめました。
でもマビノギじゃないかもしれません。
永遠の厨二病。黒歴史量産中。

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