マビノギ的な内容の小説を書いてるかもよ。 マビノギ知らない人も楽しめるように書きたいのかもよ。

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stage2-8 氷月影治の人形劇①

カタカタという音を響かせながら、エイジの手から伸びる糸に操られ歩み出て来たマリオネットは、一体ではなく、
「三体か……」
「三体も……」
スバルとマリーが同時に言葉を漏らす。
身長は170cmくらいだろうか、平均的な男性のような体型をした三体がこちらに向かっている。

マリオネットを操り闘う術師、通称人形師は普通、一体の人形を操り戦闘する。
しかし彼、エイジは三体の人形を引き、殺意を持ってスバル達と対峙していた。
「マリー……俺の知り合い相手だからって油断するな、手も抜くな……殺す気でいくぞ」
「こ、殺すって……それじゃ」
「殺して死ぬような奴じゃない」
スバルが断言したのを見て、エイジも言葉を発した。
「うんうん、一回殺されたくらいじゃ何ともないから安心しなよ、殺す気で来てくれた方が僕としてもいいデータになる」
「そういう…ことだ!」
言いながらスバルはエイジに向かって掌を向け、
(左手に集める氷の魔力…)
「アイスボルト…!」
口にしながら魔力の流れを強く意識し、その手から打ち出す。
掌に発生した氷の塊は次の瞬間にはその手から離れてエイジへと向かって行き、
パキン、と。
その身体に届く前に割れ落ちた。
「え…?」
スバルの後ろで状況を見ていたマリーは、どうして、と口からこぼす。
「糸だ…」
信じ難いことだが、エイジはマリオネットを操るための糸をアイスボルトの軌道上に張り、塊の弱い部分を的確に狙い割ったのだ。

そんな技術は見たことも聞いたこともない。
だが、敵が目の前でやってのけたのだから、出来るということだろう。
やはり手強いな、とスバルが思う中、エイジはゆっくりと、まるで指揮者のように手を動かしていき。
三体の人形は、二人を囲むように配置された。

「一体仕留めるわ!」
声と同時、スバルの後ろから、ボウ、と何かが燃える音がした。
振り向くとそこには、火の着いた矢を弓につがえ、一体の人形に照準を定めたマリーの姿があり、
「待ーーー、」て、
なんていう間もなく、その矢は打ち出されてしまった。

<マグナムショット>
そう呼ばれる弓術の一つであるスキルは、炎の力を借りて弓の威力を強化、炎属性も付加するという優れた技だ。
受けた者は数m吹き飛び、更に火傷の傷まで負うことになる。

その<マグナムショット>が、一体の人形に命中する。
マリーは(よし)、と思い。
スバルは、やってしまった、と思っていた。
矢はボディのど真ん中へと命中し、木で造られた人形は数m吹き飛んだ後に、発火した。
木でできたマリオネットは、当然火を通しやすい。
エイジのマリオネットもその例外ではなく燃えさかり、ボロボロと表面から崩れ落ちていく。
が、しかし。
「まさか、その程度のことで倒せるとは、思っていないよね?」
余裕の表情で人形使いは言った。
当然スバルはこんなことで倒せるとは思っていない。
しかしマリーは、エイジのことを知らなすぎた。
木だから火で燃えるなんて、そんなあからさまな弱点を残しておく奴ではないのだ。


「マリー、人形師と闘ったことは?」
「な、ないけど」
マリーは新たな矢をつがえながら、次の人形へ狙いを定めようとしていた。
「本体を狙え、何度も言うけど殺す気で構わない」
その言葉を聞いたマリーはやはり戸惑うが、戸惑いながらも照準をエイジの方へ向けたので、スバルは人形の対処に集中しようと、見据え直して気付く。
燃焼していた人形の崩壊が、止まっている。
「やっぱりか……」
スバルは歯噛みする。
木には炎を。
やはりそんな単純な相性の問題、誰でも知っているような弱点は、逆に利用されていた。
人形の崩壊は止まっても、こちらに向かうその脚と、燃え盛る炎は止まらない。
それどころか、炎は確実に勢いを増し、灼熱の鎧となってマリオネットの身を守るモノとなっている。
ファイアエレメンタルを埋め込んだ人形か、とスバルは思うが、発火してしまった今気付いたところで意味はない。

<エレメンタル>
それは魔法の三代属性、氷、炎、雷の三種類に別れた結晶だ。
ある種のモンスターからごく稀に採取でき、服や鎧、今回のようなマリオネットに溶け込ませることで、その属性への体制を得ることが出来る。
ファイアエレメンタルをマリオネットに溶け込ませれば、炎属性の攻撃は軽減、あるいは無効化することが出来る。
その代償として弱点の属性、例えば炎の弱点である氷や水属性の技を受けた時のダメージは大きくなる。
しかしーー、

「アイスボルトが……人形の胴体に届く前に焼き消される……」
ファイアエレメンタルで火力を増幅された炎は、氷の力を簡単に焼き消してしまう。
ボディに仕込まれたファイアエレメンタルまで攻撃が届かなくては炎は消せず、人形を止めることすらできない。
「マリー!」
本体が止まれば人形も止まる。
ならば本体へ、弓と魔法の連続攻撃を叩き込めばーーー、
そう思い行動に移そうとしたスバルの目に飛び込んできたのは、予想を超えた凄まじい戦闘であった。

マリーの手は動きを追うのが困難なほどに素早く動き、一秒と間を開けないペースで矢を連続掃射している。
「はっ、はあ、はーー」
少女の息は切れ切れで安定せず、いつ倒れてもおかしくない無理な動きをしていることを証明している。

しかし、だ。

相対しているエイジの方は、手を緩やかに動かすだけで糸を手繰り自在に操る、それだけの動作で全ての矢を堕としていた。
矢の正面から、あるいは通過しかけた矢を、上から叩きつける糸で真っ二つにしながらも、その手の動きは依然かわらならい、緩やかなものだ。
そんな動きで矢を堕としながらも更に、人形達はこちらへと向かっている。
チッ、とスバルは心の中で舌打ちして、人形の方へ向き直る。
はぁぁ、と、大きく息をはいた後に新たな空気を吸い込み、駆ける。
向かうのは、燃えている一体の人形。
5m、4m、3m。
互いの拳の射程内に入る。
スバルは背中に隠してある非常時のためのダガーを抜き取り、その人形の腕目掛けて振り下ろす。

当然だが、人形は痛みを感じない。
人形が攻撃されたところで術者には何のノックバックもなく、破壊されても武器を失うだけだ。
否、今回の場合は三体の人形が武器となっているのだから、武器すら失わない。

故に、ダメージを受けるのが人形ならば、その傷を容認してでも反撃してくる。
そのセオリーから外れず、エイジの操るマリオネットもスバル目掛けて攻撃をしてきた。
スバルは右手に握ったダガーを、相手の左腕へと振り下ろし、人形は燃える右腕でスバルのボディへ拳を叩き込まんと動く。

しかし!スバルの狙いは敵の体ではなかったッ!
糸!その身体から伸びる糸であった!
「おおおッ!」
燃えるその人形の拳がスバルの腹を殴ると同時!

プツンという糸のきれる音がして、人形の腕がだらんと垂れ下がった。
(斬れる…!)
そう気付いたスバルは、素早くもう片方の腕に繋がる糸を切り落として敵を無力化した後、その身体に繋がる糸を全て切り裂いた。
人形は糸がきれたように、というか切れた故に地面に崩れ落ちた。
「よし…」
一番厄介な状態だったモノは始末したが、残り二体とエイジが残っている今、一息つくには早すぎる。

残る二体のうち一体はスバルの側、マリーから離れた位置におり、もう一体はスバルと反対の位置からマリーへと向かっている。
近くの敵から手早く対処すべきか、マリーに危害が及ばぬようそちらから確実に倒すべきか一瞬悩んだが、今マリーがやられるようなことがあればエイジを足止めするものはなく、完全にこちらが不利になるだろう。
そこまで考えて遠くの人形へと走ると、さっきと同じように腕の糸から切り落とそうとする。
人形を操るエイジの方も、あれだけの矢の連射に晒されては操る余裕がないのなか、人形はさっきと同じ動きでスバルのボディへ拳を叩き込もうとし、その糸がスバルのダガーと接触した。

「が…ぁっ」
だが、糸は切れなかったッ!
人形の拳はスバルのボディへとクリーンヒットし、スバルは数メートル吹き飛ばされる!
宙を舞う中でチラリと目に入ったエイジの顔は、こちらを見ながら不敵に笑っていた……。

~~~~~~~~~~~
とぅびーこんてぬえど!

戦闘シーンの書き方をかえてみたりしてみたのだが前とどっちがいいかな
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プロフィール

アークズ

Author:アークズ
マビノギ的な小説はじめました。
でもマビノギじゃないかもしれません。
永遠の厨二病。黒歴史量産中。

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